健康回復とは疾病からの治癒や寛解を指しているのではありません。例えば時間の感覚・概念は人それぞれです。まずは利用者様の持つ『時間の感覚』を支援者と共有し、社会生活を送るために必要なリズムを一緒に考えていきます。「良い」「悪い」を評価したり、「こうしなさい」「これが良いです」などの意見をする場ではありません。
障害福祉サービスでの自立訓練(生活訓練)とは、「入浴や排せつ、食事などに関する自立した日常生活を営むために必要な訓練」「生活に関する相談および助言その他の必要な支援」というサービス内容になっています。もちろん、自立した生活を営むためのスキルは必要ですが、せっかくスキルを習得しても状況が変化すると使えなかったり、忘れてしまったりということもあります。そのような事例を散見するに至り、私たちSUN-Worksではなぜそのスキルが必要なのか、どんな場面で必要なのか、を利用者様と共有するところから始めます。さらに実践を経て得られたスキルを“使いこなす”ところまでを目標にしています。
得られた情報・スキルを遺憾なく発揮してもらいたい。という想いから目標に合わせて次のように「自立課題プログラム」としてステージを3つに分けています。
プログラムの内容
自立課題とは、『自分で始めて自分で終わる』事が出来る作業・スキルを増やしていく課題です。「出来た」「出来ない」を評価するものではありません。『何が』あなたの作業の妨げになっているかを知り、『どうすれば』改善するのかを『工夫』する。これを繰り返していきます。
職業行動とは、社会生活を送るために必要な行動と言われています。しばしば難しいと評されるコミュニケーションもそのうちのひとつです。社会の中での自分の立場や在り方などにも理解を深めていき、支援者と共に目標をたて、実践していきます。
一貫して“あなたに合った”を見つけます
あなたに合った物理的構造化
構造化とは、環境や活動を「視覚的に」を示すものと言われています。利用者様の特性により作業環境を整える必要が出てきます。例えば音に敏感な方、光に敏感な方などひとりひとりの困りごとは違っています。支援員はプログラムを実施する環境を整備すること、分かり易く伝えるにはどのような工夫が必要かを常に考えています。
あなたに合ったスケジュール
「スケジュール」と聞くと、皆さんは何を思い浮かべますか?予定表や手帳などでしょうか。SUN-Worksでの「スケジュール」は多岐にわたります。その日のプログラムの予定はもちろんですが、書かれている内容のみではなく、その表し方、見え方など、利用者様と一緒にひとりひとりの特性に合わせた最も理解しやすい形式を見つけていくのです。
あなたに合ったワークシステム
ワークシステムとは、自立的な活動をするための情報を伝える方法です。例えば、利用者様が一人で作業しやすいように具体的にかつ端的な情報を伝えます。このワークシステムは自立課題プログラムのテーマである『自分で始めて自分で終わる』に繋がる重要な要素になります。